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【コラム】「質の良い睡眠」と自律神経(5)

コラム

こんにちは。埼玉県富士見市のスウェディッシュマッサージサロンMITSUKOの角森です。

睡眠、睡眠ホルモンの「メラトニン」、抗ストレスホルモン「コルチゾール」、ストレス緩和に役立つ食品について昨日は記載しました。

今日は、睡眠の役割について考えてみます。そもそも、なぜ人は(動物もですが)眠るのでしょうか?

若い頃、私は「忙しければ睡眠時間を削ればいい!」と、思っていました。平成の初期頃でしょうか。「24時間戦えますか?」と言うCMにがっちり心を捕まれたような気がします。

しかし現在は、睡眠は単なるお休みではなく、体内のあらゆる不具合を修復する、体内の大切な「活動」であると言われているそうです。

朝日を浴びて、体内時計をリセットし、日中の活動を終える頃に「メラトニン」が出始め、夕食をすませお風呂に入る。ここから眠るのですが、なぜ眠るのか?

脳や内臓、自律神経系、ホルモン系、免疫系など、その日に生じた体内のあらゆる不具合をリセットし、翌日の活動に備えるのだそうです。

1) 脳内のゴミを消去して記憶の整理をする。
脳は睡眠中に、1日の学習内容を選択して、必要な情報を定着、不要なデータを「脳脊髄液中」に排泄すると言う作業を毎日睡眠中に行っているのだそうです。ここで排泄された不要物と判断されたもの(アミロイドβ)がうまく排泄されず、脳に蓄積することが、アルツハイマー病の原因と言われています。睡眠不足は大敵です。

2) 疲労回復とアンチエイジング。
睡眠中のホルモン分泌パターンから、寝入りばなに多く分泌されるのが成長ホルモン。筋肉、骨、内臓、皮膚などのダメージ修復と疲労回復、アンチエイジングの作用があります。眠りの前半から放出が増して来るのがメラトニン。抗酸化作用によって癌や老化を抑制します。起床前から午前中分泌されるのが抗ストレスホルモンのコルチゾールです。

3) 免疫力の向上。
睡眠時間が短いほど風邪に罹りやすいデータは先にお話しましたね。免疫システムの主力として、Tリンパ球があります。細菌や癌細胞を攻撃します。メラトニンは胸腺に働きかけ、Tリンパ球を作らせます。睡眠不足からメラトニン不足になると怖いですね。

4) 自律神経のバランスを整える。
睡眠不足では、交感神経優位の状態が長く続き、副交感神経とのバランスが崩れ、身体活動能力、思考力などの低下につながります。

5) 食欲調整、肥満防止。
睡眠不足になると、脂肪細胞から分泌される食欲抑制ホルモンの「レプチン」が減少、胃から分泌される食欲増進ホルモンの「グレリン」が増え、肥満へと向かわせます。

以下、次回につづく。

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