こんにちは。埼玉県富士見市のスウェディッシュマッサージサロンMITSUKOの角森です。
昨日からの続きです。「日本人の悪玉コレステロールは動脈硬化を防ぐのか、それとも従来から言われているように動脈硬化を促進するのか?」
そもそもLDLとは、Low Dencity Lipoproteinの頭文字をとったもの。日本語に訳すと低比重リポ蛋白。
筆者の奥田医師によると、LDLは1つの物質ではなく、コレステロールの他に、たんぱく質とリノール酸、アラキドン酸などの成分が集まって形成された集合体。リノール酸、アラキドン酸は酸化されやすく、この酸化物が多くなると動脈硬化の引き金になると。
ところが、日本人のLDLにはリノール酸、アラキドン酸よりも、「EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)」が多いことが分かっていると。そしてこちらは、むしろ動脈硬化を防ぐ働きをすると。
EPA、DHA共に、青魚に多く含まれる物質。サプリメントやCM等で近年よく知られるようになりました。EPAには、中性脂肪を減らす働きが、DHAには、中性脂肪とLDLそのものを減らす働きがあるそうです。
さらに統計から、日本人は動脈硬化を抑制するHDL(善玉コレステロール)が、欧州系米国人より10%多いと。
ちなみに母乳にもDHAが豊富に溶けていて、日本人の場合、母乳に含まれるDHAの濃度が、米国人の7倍にもなっているのだと。したがって、日本人は遺伝的に動脈硬化になりにくい体質を備えているのてはないか、となってきますよね。
すると、あれれ。それならLDLが高くても、動脈硬化に伴う脳梗塞や心筋梗塞の心配をしなくてもよいのでは。
何と、統計的に「日本は、心筋梗塞の発生率が世界で最も低い国」だと。
ただ、同じ日本人で比較した場合(40~50代の4万人を対象に11年)、EPAとDHAの摂取量が多いグループが、少ないグループに比較して、心筋梗塞など心臓病発生率が40%低かったと。したがって、EPA、DHA共に摂取した方がよい。と、なりますね。
加えて、動脈硬化は認知症の発生にも関与していて、EPA、DHAを多く摂取することが、認知症発生の抑制になることも確認されているそうです。
以下、次回につづく。