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【コラム】血液の誕生と寿命

コラム

こんにちは。埼玉県富士見市のスウェディッシュマッサージサロンMITSUKOの角森です。

ヒトの体って、とても凄いものですね。地球の長い歴史の中で、よくぞこんなにも精巧な生命体が造り上げられたものだ、と、感心するばかりです。お客様の体を、楽にして差し上げるのが私の仕事。ですから、少しでも体のことを知ろうと調べ始めたのですが、本当に感心しきりです。

そこで、今日のお題は「血液」です。

血液が、ひとつひとつの細胞に酸素や栄養分を運ぶことに加え、ホルモンの運搬、免疫機能、代謝物質の運搬、体温の運搬、体液の浸透圧の維持、pHの維持など多機能を持っていることであらゆる臓器や組織が働き、生命が維持されています。

この血液の量は、一般的に体重の1/13(7~8%)と言われています。つまり体重が60kgの人の場合、約4.5リットルに相当します。

この血液を作っているのが、骨の中心部にある骨髄。TVで「骨髄注射」の場面でよく見かけるのが腰への注射ですが、骨髄は、腰に限らずいたるところの骨にあります。

骨髄の中に、造血幹細胞と言う血液をつくる細胞があり、造血幹細胞が細胞分裂を行って、赤血球・白血球・血小板の三種の血球細胞が造られます。体の各々の部位、例えば手や足、内臓など、どこでもよいのですが、顔の肌を例にしますと、肌には肌のターンオーバーがあります。そして、老化、死滅した肌がなくなると、その下から新しい肌が現れます。何が言いたいかというと、特定の部位には特定の細胞しか出来てこないと言うことです。しかし、造血幹細胞では、異なる三種の細胞が造られます。凄いことです。

次に、赤血球について。赤血球は、核のない極めて特殊な細胞と言われていますが、造血幹細胞で産生されてすぐの赤血球(赤芽球といわれます)には核があり、逆に酸素運搬するヘモグロビンが含まれていないそうです。

赤芽球が成長するにつれ、核が小さくなっていき、ヘモグロビンが作られてくるのだそう。最後に、核が赤血球から抜け出すと、赤血球として完成され、血管内に送り出されるのだそうです。

この様にして出来上がった、そして大切な使命(酸素運搬、栄養素の運搬)を持った赤血球ですが、そのターンオーバー(寿命)は、約120日と言われ、毎日、およそ全赤血球の0.8%が入れ替わっているとのこと。

ちなみに、死滅した(寿命をまっとうした)赤血球は、肝臓および脾臓で処理され、赤血球の重要な成分である、鉄・ポルフィリン体(鉄を取り囲む錯体、色素)・グロビン(鉄ポルフィリン錯体を取り込んでいるタンパク)は、再びヘモグロビンの素材として再利用されます。

他方、骨髄の活動について一言。(副交感神経が優位になっている)睡眠時に活発に働き造血を行っているとのこと。結果、睡眠不足が続くと古い血液を使い回すようになると。こんな場面でも睡眠時間や睡眠の質の重要性が出てきました。皆さん気を付けましょうね。

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