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【コラム】遺伝子=DNAじゃないって、ホント?

コラム

こんにちは。埼玉県富士見市のスウェディッシュマッサージサロンMITSUKOの角森です。

5日前の10月19日、「現代ビジネス」掲載の記事として、Yahoo!ニュースにアップされましたが、「遺伝子=DNA」の時代は終わった?と言うのがありました。

とってもショックでした。ただ、事実ならば凄い事です。科学は進歩してるんだと。高校の生物の時間、DNAが複製されて遺伝する、と習いました。

さて、この記事ですが、神戸大学大学院教授の中屋敷先生のお話として伝えています。

「オランダ飢餓の冬」と言うのが出てくるのですが、第二次世界対戦の時代、オランダはナチスドイツの支配下にあったんですね。この時オランダ国内でレジスタンス運動が勢いを増し、劣性になりかけたナチスドイツは、港の封鎖、食糧補給路を寸断し、オランダへの食糧封鎖を行いました。

結果、オランダ西部で深刻な食糧不足に。この飢餓状態が7ヶ月続き、その影響は450万人に上り、餓死者は22,000人とのこと。生き残った方も重度の栄養失調に陥ったと。一方で、40,000人の新生児も誕生したのだそうです。

ここからが重要ですが、当時飢えに苦しんだ、飢餓の最中に母親から生まれた子供は、当然ながら出生時の体重も軽く、病弱な傾向を示したのですが、成人後は逆に高頻度で肥満に、そして糖尿病の罹患率が高いことが確認されています。

さらに驚くべきは、その子供。つまり、飢餓を味わった方の孫世代まで、その傾向が遺伝していたことが確認されています。

この事から、現代では、「遺伝はDNAではなく、エピジェネティクス構造が担っている」と考えられているそうです。

なぜなら、DNAが遺伝情報だとすると、子供や孫にまで、肥満や糖尿病が遺伝すると考えるには無理があるんですね。なぜなら、飢餓を味わったのは後天的な(生まれた後で経験した)事だからです。DNAはもって生まれた情報ですから、後で飢えてもDNAは変わらないわけです。ましてや二代に渡って後遺症が発現するとは考えられません。

では、エピジェネティクスって何?となるわけですが、DNAが巻き付いているもの、これを「ヒストン」と言います。DNAは、とても長い鎖ですから、絡まり合わないように、「ヒストン(パーマをかけるときのロッドのようなもの)」に巻き付いています。

この「ヒストン」に化学的な修飾(上の例では飢えと言った条件による化学的な変化)が加わって、これがシグナルとなって、DNAからの遺伝子発現が制御されると言う仕組みだそうです。

この考え方によれば、自分の能力や性格は親のせいに出来ませんね。

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