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【コラム】マッサージが体をほぐす化学的メカニズム(4)完

コラム

前回は、マッサージの刺激が神経系に影響し、脳内の神経伝達物質の分泌を促すことでコリの緩和に影響を与えると書きました。

こんにちは。埼玉県富士見市のスウェディッシュマッサージサロンMITSUKOの角森です。

今日は最終回。筋肉の構造とコリの緩和について書いていきます。

最初に、嫌がらないでくださいね。筋肉の概略の構造から。

  • 筋繊維と言う(読んだそのまんま)細い筋肉繊維が束状に集まって、一次筋束を構成します。この一次筋束を筋周膜という膜が包み込んでいます。
  • 一次筋束が数本集まって束になり、二次筋束が、それが集まって三次筋束が、と大きな筋肉の塊が出来上がっていきます。
  • 二次筋束や三次筋束を覆っているのが「筋膜」と呼ばれます。

以前、「コリ」は筋肉の炎症や損傷と書きましたが、「コリ」と言う現象は、筋肉繊維や筋膜がくっついて離れなくなった状態なんだそう。

それで固くなった筋肉を、揉んだり、捻ったり、伸ばしたり、擦ったり、叩いたり、振動させたり、いろいろな技法(手技と言います)で緩めていくのが「スウェディッシュマッサージ」。手技の数はなんと110種以上にも。

手技の数が多ければいいと言っているわけではありません。様々な技法を駆使して筋肉や筋膜をほぐし、血流やリンパの流れを改善し、痛みや炎症を和らげる効果が高いということをお伝えしたいのです。なので、筋肉や筋膜の層を表層筋から順番に深層筋まで伸ばし、柔軟にすることができるのです。昨日も書きましたが、穴掘りと同じです。表面からしか掘れません。そして徐々に深くまで掘り進めます。

最後に、血管拡張物質。もちろんマッサージで筋肉が柔らかくなり、筋肉の中の血管は締め付けから解放され、血管はそれに応じて拡張します。

これとは別に、マッサージによって血管拡張物質の一酸化窒素(NO)が産生します。本来、運動により筋肉からマイオカイン(ホルモンの総称)が分泌され、マイオカインが血管内皮細胞に作用し、一酸化窒素の産生を促進します。

マッサージは、筋肉を様々な手技でいろいろな方向に、多様な動きをさせます。これは運動をしているのと同じこと。なので、マッサージされると血管拡張物質が産生し、より血管を拡張させます。

おしまい。

※ ヒーラー&リース作家のtaekoさんによる「ハートフルヒーリング」。いよいよ9月8日からスタート!ご希望の方はスウェディッシュマッサージサロンMITSUKOまで。

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